お正月の縁起物 おせち

おせち料理の種類とそれぞれの由来について

お正月には欠かせないおせち料理にはさまざまな種類がありますが、一つ一つに縁起の良い意味や願いが込められています。

代表的なものとして

・見栄えの良い派手な意味をもち、巻物に似ている「伊達巻」は学問成就や文化の繫栄
・穴がたくさん空いていることから見通しの良い年であることを祈る「れんこん」
・漢字で「金団」と書くため、金銀財宝に恵まれるようにという意味を持つ「栗きんとん」
・種芋を植えると子芋が多く付くことから子孫繁栄を願う「里芋」
・「筑前煮」は、さまざまな具材を一緒に煮ることから家族の末永い繁栄
・曲がっている姿から腰が曲がるまで長生きできることを祈願する「えび」
・毎日をマメに丈夫・健康を意味する「黒豆」
・「喜ぶ」の語呂合わせと不老長寿の願いを込めた「昆布巻」
・色あいが祝袋の水引にみえることから祝い事に用いられる「紅白なます」
・たくさんの卵を持つことから子孫繁栄を願う「数の子」 などがあげられます。
魚卵の代表格でもある「たらこ」や「いくら」ではなく、にしんの卵が選ばれるのは「にしん=二親」という当て字も含めて夫婦円満であるようにという意味も込められています。

このように、お正月には五穀豊穣、家内安全、子孫繫栄、不老長寿などの意味を込めた山の幸、海の幸を贅沢に盛り込みます。

現代のおせち料理の現状は

昔からそれぞれの家庭で受け継がれてきたおせち料理ですが、現在では全てを手作りする家庭というのはかなり減っています。
核家族が増えたこと、共働きの夫婦が多くなっていることなどが関係しているようです。
年末は何かと慌ただしく、おせち料理作りに時間をかける余裕がないという人たちが多いといえます。
まだ、結婚したばかりの夫婦や、小さい子供がいる夫婦ほどお正月はゆっくり休みたいものですよね。
簡単なものであれば手作りすることも可能ですが、頑張ってもせいぜい1~2品くらい。
何種類も丁寧に時間をかけて作るのは現代人にとっては、難しいと言わざるを得ません。

そんな時は、どちらかの実家に帰省した際、母親の手作りしたおせち料理を食べるに限りますよね。
今はお取り寄せのおせち料理がたくさん出回っていて、購入する人は3人に1人という高い割合にのぼります。
一部だけ手作りする人と、お取り寄せを利用するという人の割合は全体の8割以上になっています。
この結果をみてわかるように、おせち料理は必ずしも手作りする必要はないというのが今どきの考え方の主流になっているようですね。