公開日 2023年9月1日
年に一度の健康診断。健康診断の結果はそれまでの生活習慣の結果を示すものです。
「再検査項目がなかったからホッとしたわ~!」で終わらず、各項目の理解を深めて対策を知り、
来年の健康診断でも良い状態をキープできるように、今から心がけましょう!
監修
ティーライフ健康アドバイザー
医学博士 米井嘉一先生
慶應大学医学部卒業、同志社大学生命医科学部教授。抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事するとともに、研究成果を医療現場、講義、講演、著作、学会発表・論文などで日本のみならず世界に発信している。
55歳女性
「異常なし」の結果でも、
注目すべき数値は
ありますか?
米井先生
健康リスクにつながる検査項目と
意識したい対策があります!
できそうなものから、積極的に
日々の習慣に取り入れてみましょう。
健康診断の腹囲測定は、内臓脂肪の蓄積量を推定するために行われます。内臓脂肪とは腸などお腹を中心とした内臓のまわりに蓄積した脂肪のこと。女性は更年期になり女性ホルモンが減少することで、内臓脂肪が増えてきます。
- 運動によるエネルギー消費で落としやすい
- 生活習慣の乱れから短期間で蓄積されやすい
できることから始めましょう!
- 糖分の摂り過ぎに注意
- たんぱく質、食物繊維をしっかり摂る
- 1日3食、しっかり噛む
- 有酸素運動(20分以上の早足ウォーキングなど)
- 筋肉を増やす筋トレ(いすに座って脚を上げ下げする運動など)
血圧測定は血管内の圧力を測る検査です。高血圧でも低血圧でも基準値から外れた場合、それぞれに考えられる病気があり、メタボリックシンドロームに該当するかの判断にも使われます。更年期によるホルモンの減少は高血圧の原因ともされています。
- 自律神経が乱れて交感神経が興奮しがちになることで、
高血圧になりやすくなる
できることから始めましょう!
- 塩分、炭水化物の摂り過ぎに注意
- カリウム(野菜·果物·海藻類·豆類)、カルシウム、マグネシウム(海藻·ナッツ類·豆類)、食物繊維、たんぱく質を意識的に摂る
- 有酸素運動(踏み台昇降運動などを週3日程度)
- 腹式呼吸
- 体を柔らかくするストレッチ
健康診断では血液中に含まれる脂質である中性脂肪、HDL(善玉)コレステロール、LDL(悪玉)コレステロールの数値を調べ、生活習慣病のリスクを調べます。閉経後の女性は中性脂肪、LDLコレステロールの数値が上昇する傾向にあり、注意が必要です。
コレステロールは人の体に存在する脂質の一つで、
体に必要な物質です。
- LDL(悪玉)コレステロール ▼
肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ一方で、体にコレステロールを溜め込む - HDL(善玉)コレステロール ▼
増えすぎたコレステロールを回収して肝臓に戻す
問題なのはこの二つのコレステロールのバランスが崩れること!
できることから始めましょう!
- 腹八分目の食事量にする
- 脂身の多い肉類や乳脂肪の摂取を控える
- 食物繊維の豊富な野菜を積極的に摂る
- 有酸素運動(ややきついと感じる運動を週3日程度)
- 筋肉を増やす筋トレ
血糖値とは血液中の糖分濃度のこと。糖尿病診断のための基準の1つで、上昇傾向にある場合は早めの予防対策が必要です。体型や健康に問題がなかった方でも、更年期による女性ホルモンの減少で、血糖値が上がりやすくなります。
- 内臓脂肪の蓄積
- 加齢による筋肉量の減少
できることから始めましょう!
- 極端な糖質制限より、バランスのよい食事を
- 外食は丼ものを避けてサラダや副菜の付く定食に
- 野菜→汁物→主菜(肉·魚)→ご飯の順に食べる
- 食後30分以内に軽い運動を取り入れる
- 筋肉を増やす筋トレ
健康診断は受けた後が肝心です。
今回の検査結果だけでなく、これまでの結果も合わせて数値の推移を見ながら、健康管理に活かしていきましょう。すべては「ちょっとした意識」から始まります。
極端な目標を立てるのではなく、食事や運動、生活習慣を意識し続けることが大切です。
気軽に始められる対策の1つに
「機能性表示食品」の
活用もあります!
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内臓脂肪が気になる方は
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食後の血糖値が気になる方は
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腹囲が気になる方は
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脂肪燃焼が気になる方は