ここでも活躍「善玉菌」
こんにちは、ティーライフのミドリです。
2回にわたって医学博士である米井嘉一先生に、なぜ年を取ると太りやすくなってしまうかに答えていただきました。今回が最終回となりますが、先生、よろしくお願いします!
はい、よろしくお願いします。
基礎代謝の低下の原因として、「筋肉量の低下」「褐色脂肪の減少」がありましたね。褐色脂肪の減少を抑えるためには、睡眠不足やストレスにも気を付ける必要がありましたね。
よく覚えているね。今回は基礎代謝が低下する3つ目の要因として、「善玉菌の減少」について説明したいと思います。表のとおり、善玉菌であるビフィズス菌は年齢とともに減少し、悪玉菌であるウエルシュ菌は増えていく傾向があるんだ。
善玉菌が減っていくという話は聞いたことがあります。これが基礎代謝の低下にも繋がるんですか?
そうなんだ。善玉菌は食べ過ぎたときに
なんだか難しいですね(汗)
善玉菌は食べ過ぎた時に、そのカロリーを消費するよう助けてくれるということですね。
簡単に言うと、そういうこと(笑)。
善玉菌によってつくられた酢酸、酪酸は白色脂肪にも作用し、インスリンシグナルを抑制して、脂肪の蓄積も抑えるんだ。
またまた難しい話( ;∀;)
善玉菌はお通じを良くするだけじゃなく、太りにくい体作りに貢献しているということはわかりました。
そう、腸内環境を整えることは、広く健康に良い影響を及ぼすんだ。健康な成人の善玉菌割合は20%と言われているけれども、実際に測定してみると5%以下の人がけっこう多いという結果もある。善玉菌は歳とともに減少してしまうけれども、便秘、飲酒、喫煙、食物繊維不足、高脂肪食が加わると更に減少してしまうんだ。
加齢による善玉菌の減少以上に、生活習慣による悪影響は大きそうですね。
では、どうやって善玉菌を増やしたらいいか。日本人の傾向として①塩分過剰、②カルシウム不足、③食物繊維不足が指摘されているよ。食物繊維は子供で5g、大人で10g足りないと言われてるんだ。
私もどうしても炭水化物に偏りがちなんですよね。お野菜しっかり摂らないと!
味噌、納豆、酢、ヨーグルト、キムチといった発酵食品、乳酸菌が豊富な食品もいいよ。ただし、塩分の摂り過ぎには注意。
普段の食生活を見直すことで、善玉菌を増やすことができて、それが基礎代謝の低下も予防することになるんですね。「太りにくい体作り」ということ以上に、健康的に過ごすために、ぜひ心がけていきたいと思いました。
私はアンチエイジングを研究、つまり「良い歳の重ね方」の研究を長年続けています。健康に歳を重ねるためには、正しい知識を持ち、日々の生活習慣、食習慣の良くない部分を正すことが非常に重要なんだ。これは太りにくい体づくりも同様なことが言える。無理をする必要はないので、できる範囲で運動やバランスの良い食事を心がけ、健やかに過ごしていこう。
先生、ありがとうございました!
ダイエットに関する悩みだったのですが、まさに健康に長生きするためのお話ですね。大変ためになりました。